今回は、第二種電気工事士に合格出来る様に徹底解説していきます。
2023年度から筆記試験がCBT方式でも受験出来る様になりましたのでこちらも解説していきます。
受験を考えている方の参考になれば幸いです。
- CBT方式で受験しやすくなった
- 筆記試験合格率は平均50~60%
- 技能試験合格率は平均60~75%
- 筆記試験は過去問を繰り返し行いましょう
- 技能試験は繰り返し練習を行いましょう
- 初回の技能試験が不合格だった場合、次回筆記試験は免除
第二種電気工事士試験概要
2023年度試験日程
申込期間:2023年3月20日~4月6日
学科試験
CBT方式:2023年4月24日~5月11日
筆記方式:2023年5月28日
技能試験:2023年7月22日,7月23日
申込期間:2023年8月21日~9月7日学科試験
CBT方式:2023年9月25日~10月12日
筆記方式:2023年10月29日
技能試験:2023年12月23日,12月24日
試験は毎年【上期試験】【下期試験】と年2回あります。
学科試験は午前・午後に分けて実施しています。選択は出来ません。
実技試験は土日の2日間どちらかで実施しています。こちらも会場による為選択は出来ません。
学科試験ですが、昨年度まで【筆記試験】と読んでいましたが【学科試験】に変更されています。
これは2023年度からCBT方式で受験が可能となったからです。
- 会場に設置してあるパソコンで受験
- 試験日が複数日ある為、受験しやすい
- 合否がすぐに出る
近年CBT方式は増えており第二種電気工事士にも導入されました。これは嬉しいです。
試験期間も18日間設けてあるので都合の良い日程を選択出来るので受験しやすいです。
しかし会場によっては18日間全て選択出来るわけではないと思いますので誤解がないよう注意してください。
またCBT方式は合否がすぐに出る点も良く、合格ならすぐに技能試験の準備に取り掛かれます。
技能試験は従来通りで変更はありません。
学科試験と技能試験の二次試験方式
第二種電気工事士の試験内容ですが
一次試験に【学科試験】
二次試験に【技能試験】となります。
一次試験の学科試験に合格すると二次試験の技能試験を受験する事が出来ます。
技能試験も合格すると晴れて第二種電気工事の資格を取得できます。
試験内容|学科試験|
合格基準
合格基準は100点満点中60点です。
試験時間
試験時間は120分です。
試験時間120分は十分な時間かと思いますので見直しはしっかり行いましょう!
問題数・出題形式
問題数は50問(各2点)となります。
出題形式は4択のマークシートとなります。
CBT方式の受験が導入されたけどパソコンでの受験だと計算問題や複線図はどうすればいいの?といった疑問を持たれる方もいるかと思いますが、当日会場にいくと筆記用具とA4用紙が用意されているので心配ありません。
試験内容|技能試験|
合格基準
合格基準は時間内に欠陥なく作成させることと記載がされています。
しかし欠陥には【重大欠陥】と【軽欠陥】があり軽欠陥の個数次第では合格となりますので解説していきます。
【重大欠陥】1つでも不合格
【軽欠陥】 2つまでなら合格、3つ以上は不合格
軽欠陥が2つまでなら合格となりますので欠陥が0でなくても合格は可能です。
しかし重大欠陥が1つでもあると不合格となりますので注意しましょう!
- 電線色の接続誤り
・ランプレセプタクルの接続誤り - ねじの締め付け誤り
・ねじが最後まで締め付けていない
・ねじで絶縁被覆も挟んでしまっている - 取り付け方法誤り
・ランプレセプタクルのケーブル通し忘れ
・芯線の挿入不足(引掛シーリング等の部品全般) - 全般
・絶縁被覆の剥き過ぎ、損傷
・外装の損傷
・芯線の損傷
・刻印誤り
・線を引っ張ると芯線が抜けてしまう
- 取り付け誤り
・ねじの巻く向きが逆巻きになっている
・ねじ巻きが不十分 - 全般
・外装の剥き過ぎ
・コンセント等の部品破損
・ランプレセプタクルのカバーが閉まらない
・連用枠のスイッチ取付位置不良
・リングスリーブの先端処理が不十分
試験時間
試験時間は40分です。
出題形式
事前に公開された13個の候補問題から出題されます。
技能試験は不合格でも救済措置あり!!
技能試験を1度不合格となってしまった場合、次回の学科試験は免除となります!
これは嬉しい救済措置です。
学科試験は合格したが技能試験では不合格となった場合、次回また一から学科試験を受けなくても良いです!
次回は学科試験が免除となり、技能試験のみ受験する事が可能です。
上期学科試験:合格
上期技能試験:不合格
下期学科試験:免除
下期技能試験:合格
合格
これが可能となります。
下期から次回上期でも適用されます。
救済措置は一度だけですので注意してください。
二度不合格となった場合は再度学科試験からとなります。
受験料|受験料以外で費用がかさむ|
受験料は申し込み方法で変わります。
インターネット申し込み:9,300円
郵送申し込み:9,600円
300円インターネット申し込みの方が安くなります。
第二種電気工事士受験は受験料以外で費用がかさむ
受験料以外にも費用がかさんでしまうのが第二種電気工事士です。
しかし取得はスキルアップや転職に役立つので取得をおすすめします。
受験料 : 9,300円
テキスト : 4,000円
電気工具 :12,000円
練習用材料 :14,000円
免状用収入印紙: 5,000円
合計 :44,300円
第二種電気工事士の合格率
第二種電気工事士の合格率ですが例年平均で
学科試験は50~60%
技能試験は60~75%となりますので簡単ではないといった感じです。
前述にも記載しましたが技能試験は救済措置があり2回目を行う受験者もいるので少し高めになっています。
年度 | 上期・下期 | 学科試験 | 技能試験 |
---|---|---|---|
2018年度 | 上期 | 57.8% | 69.4% |
下期 | 51.8% | 64.8% | |
2019年度 | 上期 | 70.6% | 67.4% |
下期 | 58.4% | 62.2% | |
2020年度 | 上期 | – | 67.8% |
下期 | 62.1% | 72.9% | |
2021年度 | 上期 | 60.4% | 74.2% |
下期 | 57.7% | 71.1% | |
2022年度 | 上期 | 58.2% | 74.3% |
下期 | 53.3% | 70.6% |
勉強方法
私が第二種電気工事士を取得する為にした勉強方法を紹介いたします。
学科試験対策
学科試験対策をしっかりと行えば80点以上と余裕をもって合格する事が出来ると思います。
- テキストで基本を抑える
- 過去問を繰り返し行う
この2つを行う事で安心して合格する事が出来るかと思います。
学科試験おすすめテキスト
学科試験でおすすめのテキストは下記の2つとなります。
2つとも非常にわかりやすく、試験に出やすい範囲を抑えてくれています。
2つともAmazonのベストセラーにも入っている為、非常に人気のテキストとなります。
テキストを一通り行い基本を抑える
学科試験勉強はまずテキストを一通り勉強して基本を抑える事が重要です。
計算の公式・機器の名称・複線図の書き方・リングスリーブの選定等、記憶しなければいけない事が多いのでしっかりとテキストを読むことをおすすめします。
過去問を繰り返し行う
テキストで一通り計算公式や複線図や配線図、機器の名称等を勉強したら後は繰り返し過去問を行います。
学科試験は合格率が技能試験に比べて低いものの、出題傾向は例年変化はない為過去問を90点以上取れる様になれば合格は比較的簡単かと思います。
私は技能試験より学科試験の方が安心感があり、当時94点取れた記憶があります。
過去問は電気技術試験センターのホームページに2009年~2022年までの過去問が公表されていますので大変勉強しやすいと思います。
利用すれば傾向は必ず掴めますので必ずやりましょう!
過去問を行っていると似たような問題も多くなり傾向がつかめると思います!
解答はありますが、解説はない為わからない時はテキストで調べましょう!
なので過去問だけでも良いと思っている方もいるかと思いますがテキストは一冊は持っていた方が良いと思います。
技能試験対策
まずは技能試験の為に工具は必ず必要となります。
必須な工具でおすすめはこれ
おすすめはHOZANのDK-28です。
工具に過不足がなく非常にコスパが良い内容セットになります。
【DK-28のP-958:VVFストリッパー】は私にとっては必須でした。
機械式ワイヤーストリッパーを使用していましたが私が下手くそなだけかもしれませんが切り口が綺麗に出来ず、時々被覆まで少し剥がしてしまった為、合わないと思いやめました。
これは好みなので、自分に合いそうな方を選んでください。
練習には材料が必須!コスパ最強はこれ
練習を行うには練習する為の材料が必要となります。
公表問題は13問ありますので材料は多く必要となります。使いまわしは難しいです。
おすすめの練習用材料はこちらになります。
電線も全13問1回分がセットでついています。
材料が全くない方はこちらを購入する事となるかと思います。
しかしご自身の周りに過去に受験した方がいれば電線はなくともスイッチやコンセント等の配線器具を持っているかと思いますので聞いてみるのも良いと思います。
・周りの方が配線器具を持っていて借りた方
・1回分じゃ不安な方は
こちらの材料セットになります。価格がもう少し安いのも見つかると思いますがレビューで被覆を剥がす時に上手く剥がす事が出来ないといった事が多かったのでこちらにしました。
こちらも比較的お求めやすい価格で購入する事が出来ます。
技能試験おすすめテキスト
技能試験でおすすめのテキストはこちらとなります。
こちらもAmazonで常に上位に入るテキストとなります。
DVDもついておりとてもわかりやすく解説してありますのでおすすめです。
毎年変更するので受験年度のテキストを購入する様にしましょう!
費用抑えたい方はレンタルがおすすめ
第二種電気工事士を受験するには費用がそれなりにかかってしまいます。
工具は安心なものを揃えたい、受験料やテキストは価格を抑える事が出来ない。となかなか費用を削る事が出来ないのも現実です。
しかし一昨年から準備万端シリーズから上記の【電気工事士技能試験練習材料セット】を購入ではなくレンタルで利用出来る様になりました!!
【電気工事士技能試験練習材料セット】は購入すると¥14,800となりますが、レンタルなら¥8,800で利用が出来ます!!
購入に比べて¥6,600も費用を抑える事が可能となります。
また材料等は合格し試験を終えてしまうと今後使用しませんよね?
練習で使ったボタン等は使い道がなくスペースを取るだけになり、電線は自治体にもよりますが「燃えないゴミ」「小物金属」となりごみ処理に手間がかかります。
電線が長いと「粗大ゴミ」にもなる為、処理が困難です。
しかし準備万端シリーズのレンタルを利用すれば使った電線を送られてきた箱に入れて返送が可能な為、とても便利です!
\気になる方はこちら!!/
試験日当日の様子
私が受験した際の当日の様子です。ご興味ない方は飛ばしてください。
学科試験
過去問で90点以上は毎回出せる様になりましたのでドキドキはしましたが大丈夫だろうという気持ちはありました。
試験会場は何部屋かあり指定された部屋へ入室すると高校生から50代くらいの方まで幅広い年齢層の方がいました。
私は40分以内には一通り終わりましたが心配症で3回見直しを行った為、退出したのは70分後でした。
ですので120分は時間が十分にあると思います。
終了後は解答速報の確認をします。笑 これは自由ですが気になりますよね。
オーム社様から毎回解答速報を掲載してくださるので終了後はそこで自己採点をしました。
私は自己採点94点だったので確認ミスがあったとしても60点以上は上回ると思ったので安心しました。
正式な結果が約1ヶ月後なので安心とはいいながらその日が来るまではドキドキしました。
合格発表は公式ホームページの合格者検索から自身の受験番号を入力するとわかります。
技能試験
技能試験も筆記試験と同様の会場で行いました。
技能試験の問題は各会場や日にちで異なるのでランダム性がありここを楽しめる人は楽しめるのではないでしょうか。笑
私は苦手な問題が出ない事ばかり祈っていました。
会場に入室すると中身が見えない箱が置いてあり内容がわからない様になっています。
大学のテーブルは奥行きがとても狭く、練習していたテーブルは倍近く奥行きがあり
余裕をもって工具や部品を置いていた為、置き場に困りました。
練習では試験時間終了の10分前に完成は出来る様にはなっていましたが工具を落としたらロスしますし、かなり不安でした。
試験が始まり電線、部品を並べてくとさらに狭くなり工具や部品を落とさない様にかなり神経を使いました。
これは想定外でした。
これから受ける方は筆記試験と同様の会場になると思いますので筆記試験時にどんなテーブルか把握しておいた方が良いと思います。
試験は問題も得意ではないけど苦手でもない問題だったので予定通り10分前には終われて最終確認も2周くらい出来たところで終了しました。
作成したものをその場において退出しますが、不備がないか席が立つぎりぎりまで確認していました。
試験時間は40分。これは非常に短いと思います。
ですので時間も意識しながら練習し10分前には終われる様に練習すると良いと思います。
技能試験は自分の作品を試験後確認が出来ない為、1ヶ月後の合格発表まではドキドキでした。
作業エリアはなるべく狭い状態で練習を行いましょう!
技能試験時短テクニック
テクニックというには程遠いかもしれませんが私が行った時短テクニックは、自らの手を定規代わりに使用しました。
手を拳にしたらその寸法は約10cm
そこから親指を上げてGoodポーズをするとその寸法は約15cmという方法です。
たしかにその状態で測定するとこの数値になります。
正確にやりたいと思う方なのでそんな大雑把なやり方不安だから定規でやっていましたが、電線の長さは規定寸法の誤差±50%なので結構余裕があるのでこの方法を利用する事にしましたが正解でした。
これをする事で工具の持ち替え回数が減るので時間に余裕が生まれます。
個人差がありますので自分の手で10cm,15cmの場所を探してみてください!
もうひとつは、先に電線の寸法をつくり被覆も剥がしておいた方が早いと思います。
これは好みにもよると思います。ひとつずつ作った方が部品毎に被覆を割く長さが異なるので
間違えやすいかもしれませんが、これも工具の持ち替え回数が減るので時短になると思います。
心配で何回も確認してしまうと逆にロスしてしまうかもしれないので自分にあったやり方を見つけてください。
私は心配症ですがそれ込みでも先に電線を作成した方が早かったのでこちらのやり方を採用しました。
最後に
第二種電気工事士について紹介させていただきました。
電気を勉強するにはもってこいの資格となります。
資格を持っていなくても知識がある人はいますが、持っていて損はないので取得をおすすめします。
では今日はこのあたりで。
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